秀吉はマミの部屋に向かった。

「お館様がお呼びだ、入るぞ」

襖を開けると、マミの部屋は藻抜けの空だった。

マミのやつ、どこに行ったんだ。

その頃、マミはお腹が空いて、城内から抜け出していた。

城下に向かい、お団子を頬張っていた。

「ああ、美味しい、信長様と向かい合っていたら、いくらお腹が空いていても、
喉を通らないよ」

マミはお団子の代金を払う時、現代のお金を出してしまった。

団子屋のおかみさんは見たこともない小銭に驚いていた。

あっ、これじゃ使えないんだった。

どうしよう。

そこへ徳川家康が通りかかった。

「あれ、あんた、お館様の女だよね」

「家康さん、ちょうどいいところに、すみませんが小銭を貸してください」

「いいけど、ちゃんと返してね」

「はい」

マミは家康から小銭を借りてお団子の代金を払った。