激情を秘めた警察官はウブな令嬢を娶り溶かす~1年で婚約破棄するはずが、敏腕SPの溺愛が止まりません~

理央の事、慧さんの事。解決しなくてはならないことがたくさんあって、頭の中がぐちゃぐちゃとしていた。
理央が連行された次の日、慧さんは仕事終わりに自宅まで来た。

応接室に、お父さんとお母さんも揃う。
そこで何があったのかを話してくれた。

もともと慧さんは、わたしと距離が近い人間が怪しいのではと考えていたそうだ。

「盗撮写真は二種類あった。詩乃がひとりで写っているものと、そうでないものだ」

「どういうこと?」

色んな写真があるのは当たり前ではないのか。

「大学内の写真を見比べるとよくわかるんだけどね。ひとつは、詩乃のファンがたまたま詩乃と遭遇したときに撮影して、SNSに流したものだ。
そのバージョンの場合は理央も風景に写っている。
もうひとつは、ネット上で売買されている写真だ。こちらには理央は写っていない。
そして、売られている写真は大学で撮られた写真ばかりなんだ」

「あ……」

自分の盗撮写真なんて、気持ちがわるくてしっかりと見たことがなかったけれど、改めて確認をしてみる。
写真をずらりと並べられて、やっと気が付いた。

「俺も気が付いたのは、海吏の店で捕まえた男が所持していた写真を見てからだ。
あいつが購入した写真は、詩乃ひとりが綺麗に写りすぎている。

盗撮でここまでうまくいくものなのか。盗撮犯は、詩乃の現在地だけではなくて、行動範囲や建物などの周囲の状況にも詳しい人間ではないかと思った」

大学では、確かに理央が付きっ切りでいてくれた。
しかし、全部が全部そうだったかと言われれば違う。
理央にもプライベートがあるから、ちょっとだけ離れるといわれれば、うんと頷かざるを得ない。
離れるのはほんの数分だから、特段不安にもならなかったし、不思議にも思わなかった。

「理央は詩乃に付き添って片時も離れないと豪語していた。それにも拘わらず、これほど単体でのシャッターチャンスがあるのはなぜなんだろう。
詩乃のスケジュールを把握し、大学内で四六時中見張っていられる者にしか無理だ」

「……いつから、理央を疑っていたの?」

わたしが聞くと慧さんはバツが悪そうな顔をした。