深刻な現状を二人に伝え終えると、昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴った。



まるで口から魂が抜けていくかのように深いため息をつく大和。
顔面蒼白で身体を震わせている紬。

蓮が身近な人物が故に、衝撃的な事態は二人の心に影を被せた。



三人は重苦しい空気の中、誰一人として口を開かぬまま教室へと帰って行く。



そうだよね。
最初は私も受け入れられなかった。

大和も紬も、蓮とは二年以上の付き合いで仲良くしてたもんね。
あんなに毎日元気いっぱいに私を追い回している蓮が、不治の病なんて信じられないよね。