机の鍵が開いた瞬間、部屋の扉の方を一度チラ見して、蓮が部屋に戻ってきていないかを確認。
まだ戻ってくる気配がないので引き出しを全開にした。



ドックン……
ドックン……



真相を突き止める瞬間は、常に緊張と隣合わせ。



…だけど、引き出しが開かれた次の瞬間。

目の前の光景に驚くあまり、手元の鍵を床に落とした。



ここは、他の引き出しと違ってキレイに整理整頓されている。
中に入っていたのは、私との2年間の思い出の品。




3年間、奇しくも同じクラスだった蓮。

授業中にこっそり回した数々の手紙、
数少ない外デートの時にお揃いで買ったスマホのストラップ、
お正月に出掛けた時のおみくじや恋愛祈願のお守り。

それに、毎年撮った体育祭や学園祭で二人で一緒に映ってる写真まで。



まるでその引き出しだけ時が止まってしまっているかのように、数々の思い出の品が大切に保管されていた。