「奏…、今まで仲良くしてくれてありがとう。蓮の事でいっぱい迷惑かけちゃったね。それと、今日まで沢山力になってくれてありがとう。…言葉に言い表せないほど感謝してる。」

「お前も色々大変だったな。嫌がらせを受けたり、蓮と付き合ったり別れたり。忙し過ぎて三年間あっという間だっただろ。」


「あはは、そうかもね。良い刺激と悪い刺激を両方受けながら過ごしてたから、どちらかと言うと忙しかった方なのかもしれないね。」

「…で、蓮はどうするの?」


「実は…、先週の金曜日にケンカしちゃって。次の登校日には謝ろうと思っていたんだけど、蓮は暫く学校に来なかったし…。」

「卒業間近にケンカなんかするなよ。」


「言われなくてもわかってる。二人とも受験のストレスを抱えていたから、平常心が保てなくなっていたのかもしれない。」

「…で、これからどうするつもりなの?」



奏はクルリと校庭に背を向けると、背中を渡り廊下の壁にもたれかかせた。