朝食も終わり、昨日入りそびれたお風呂を蓮と順番に入り終えてから、蓮の部屋に戻った。

束ねていた髪をバサっと振りほどき、長い髪を両手でかきあげて、座っていたベッドから勢いよく立ち上がった。



「……さ、やろうか。」



昨日、蓮に借りたブカブカのパーカーを着て、その下に家から履いてきたホットパンツを履いているせいか、ホットパンツが隠れてしまって一見パーカーしか着ていないように見える。

私が屈む度に、蓮は朝っぱらからいやらしい目つきでジロジロと眺めてくるのは気付いていた。


…相当キテるな。


目線を合わすとすぐに逸らされるという、なんとも疑わしい行為により、蓮の頭の中は大体の予想がついた。



「何をヤるんだ…?」

「何って…。決まってるでしょ。」


「親がリビングにいるのに、どーゆー神経してんだよ。」



昨晩、下着姿を見せて刺激を与え過ぎたせいか、蓮の頭の中はすっかりエロモード全開に。
思わず可笑しくなり、肩が小刻みに揺れた。



「えー、何言ってるの?本試験が近いから、勉強しなきゃダメでしょ?」

「やるって…。もしかして勉強の事?」


「当たり前でしょ…。受験生の私達に勉強以外やる事がないでしょ。本当に蓮の頭の中はそれしかないの?」



してやったりの顔で蓮の顔を覗き込むと、蓮は恥ずかしそうに苦笑い。



ーーつい三ヶ月前。
私は今の蓮と同じカン違いをして大恥をかいた。

だから、仕返しの意味も含めて少し灸を据えた。