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「はぁ……。」



ーーある日の学校の帰り道。

太陽光をたっぷり浴びた植物が光合成によって貴重な酸素を排出したにもかかわらず、その酸素を惜しみなく鼻から吸い込み、口から零れる溜息と同時に二酸化炭素を大量放出している大和は、少し元気がない。

だから、俺は言った。



「大和。そんなに二酸化炭素を口から大量放出すると環境破壊に繋がるよ。酸素は多すぎても少なすぎてもダメなんだ。適度なバランスを保たないとな。」

「…一体、何の話をしてるんだ。」



大和は軽い冗談を交わせないほど暗い影を被っている。



「溜息なんてついてどうしたの?お前らしくないじゃん。……何か悩みでも?」

「あぁ…。」


「やべぇ…。お前でも悩みがあるんだ。」

「お前、俺をバカにしてるだろ…。」


「俺で良ければ聞いてやるから、悩みを話してみろよ。」



俺はまるで別人のように消沈している大和の肩に手を置き、横から顔を覗き込んだ。