「まだそんな冗談を言ってるの?大和から蓮が病気じゃないって事をこの耳で聞いたんだから。」
「あいつがどう言ったか知らないけど、病気は本当だ。毎日悲しくて辛くて苦しんでる。それだけは嘘偽りない。」
「はぁあ?じゃあ何の病気を患ってるのよ。聞いてあげるから言ってみてよ。」
と、ムキになって真意を追求した。
この期に及んでも病気だと言い張る蓮。
嘘はとっくにバレているのに、この後はどう取り繕っていくつもりなのだろうか。
すると、蓮は突然ポッと頬を赤く染めた。
「俺が患っているのは……、恋の病だ。」
蓮がそう言った瞬間…。
馬鹿げた回答に頭がくらっとした。
恋の病って…。
ブチ切れてる私によくそんな事が言えたね。
ひょっとして、怒りを鎮める為に笑わせようとしてるの?
正直、笑えないんだけど。
…でも、もし蓮の言う通り。
恋の病にかかってるとしたら……。
その病は相当進行してるね。