大和は眉間にシワを寄せて小刻みに身体を震わせる梓を見て動揺した。



「おっ…おい、大丈夫か?目から火が噴き出しそうだけど。」

「大和はこんな私が大丈夫そうに思えますか…。」


「何でいきなり敬語?そんなに怒るなって…。」

「大和はいつ真実を知ったの?」


「んー。確か一ヶ月前には聞いていたような…。」

「そう、一ヶ月前ね…。いや、一ヶ月も前ね…。そんな大事な事をどうしてすぐに教えてくれなかったの?」



急に飛び火を食らった大和は額に汗を滲ませた。
睨みが利く梓には非常に答えづらい現状。



「あぁ、すっかり忘れてた。」

「すっかり忘れてたって…。冗談でしょ。」



ワナワナと身を震わせながらも、手元の時計に目を向けると、昼休みは残り10分程度。

話を辿っていくと、蓮は私が病気だとカン違いしている事を知りつつも、一ヶ月間何も言わなかった。