大和とは本音をぶつけ合い、まるで小学生のように二人でギャーギャー言い争っていると……。



「…その話、本当なの?」



背後からポツリと呟くような声が。
それに気付いた瞬間、私と大和は口を止めた。
我に返ると、サーッと血の気が引いていく。



つい先日、校長室に呼び出されて痛い目に遭ったのにも関わらず、警戒心が薄れていたせいか自らの口で秘密をカミングアウトしてしまっていた。

人影のない廊下に油断してたのも、一つの要因に。



う……そ………。
誰かに秘密を聞かれた?



梓は唾をゴクリと飲み込み、恐る恐る背後の階段下へと振り返った。


するとそこには……。
教室で一人待っていたはずの紬が、顔面蒼白状態で立ち尽くしている。