共稼ぎの蓮の両親は、平日は働きに出て、土日は二人で外出する事が多かった。
今日もそんなサイクルなのではと思って、両親不在というのは特に気に留めなかった。




予め用意されていたお昼ご飯のカレーを二人で食べ終えると、蓮は私を部屋に連れて行き、先日撮った学園祭の写真を見せてくれた。



「はい、渡すの忘れてた。学園祭の時の俺らのツーショット写真。」

「要らないよ…。先生にこの写真が見られたらマズイし。」


「ははっ。お前がいま俺と一緒に過ごしてる事がバレたらもっとヤバイけどね。」

「そんな意地悪言うんだ。蓮の身体を心配してたのに。もう帰る…。」


「嘘だって。まだ帰らないで。」



冗談を間に受けて腰をあげる私に、蓮は再び暖かい手で引き止めた。






今日の教科は、国語と英語。

数学はよく理解しているなぁ〜と思って、感心していたけど…。
時間を計りながら同じ文章題を解いて、互いにドリルを交換して丸付けをしても、蓮はやけに点数が取れている。



普段、クラブで遊びまくっている遊び人気質の蓮は一体いつ勉強しているのだろう。