✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
「最近、大和と奏とは遊ばないの?」
「夜、遊んでるよ。クラブで…。」
先生に蓮との仲を誤解されたまましぶしぶと教室に戻る途中、蓮と別れてから暫く疎遠になっていた他クラスの蓮の親友 大和と奏の近況を聞いた。
蓮、大和、奏は1年生の時からの仲良し三人組。
その名もイケメントリオ。
童顔でアイドル系の蓮
金髪でワイルド系の大和
美形で王子様系の奏
この三人組は、揃って歩くだけでもパッと目を引く存在。
イケメントリオは、ブティックに並んでいるマネキンそのもの。
モデル並みにすらっと高い身長に、見惚れるほどの美形。
三人はそれぞれ個性的で、文句の付けようがないほどのイケメンだ。
当然、彼らは校内で有名人。
どの学年にもファンは存在。
例えいま芸能人になったとしても、本校の生徒は誰一人驚かないだろう。
彼らとすれ違いざまに振り返らない女子なんてほぼいない。
目をハートにして追いかけたくなるほど魅力的。
私も蓮と付き合う前は、すれ違いざまに眺めるファンの一員だった。
そんな私は、昔からイケメン好きだった。
特にアイドルのようなかわいらしい顔つきの蓮が劇的にタイプ。
イケメントリオの中でも、ダントツで蓮。
初めて見た瞬間、私のハートは射抜かれた。
世間一般で言われている、あの一目惚れってやつ。
だけど……。
いざ蓋を開けてみれば、しょーもないエロ。
しかも、尋常じゃないほどバカ。
あんなにキレイに整っている顔つきでも、性格は欠点だらけ。
でも、完璧過ぎないギャップも私の中ではどストライクだった。