紬はイケメントリオのワイルド系イケメンの大和が好き。


紬の瞳に映る大和の姿は、イケメンでスポーツ万能。
天然だけど心配性。

話を聞く限りでは、大和の良いところしか見えていない。


だけど、本人をよく知ってる私からすると、女好きだけど面倒くさがり屋で、人と付き合う気がない。

だから、紬に勧める事が出来ない。
紬にはもっと他にいい人がいると思ってる。






午後の自由時間は、イケメントリオと私達二人の合わせて五人で行動する事になった。



「みんなでどこへ行く?」

「お化け屋敷。」


「蓮…。お化け屋敷は譲れないんだね。」

「俺は絶対お化け屋敷に行く。」



蓮があまりにも一点張りだから、みんなは渋々お化け屋敷に向かった。


お化け屋敷を催している一年生の教室に到着すると、イケメントリオはあっと言う間に周りの女子達に取り囲まれた。


まるで、アイドルのよう。
ここでもイケメントリオは大人気なんだね。



「時間が勿体無いから早くしてよ。」



学園祭終了時刻まで残り少なくなってイラついている梓が、キャーキャーと騒ぎ立てられているイケメントリオに横から水をさすと、三人は女子達とお別れをしてお化け屋敷の中に入った。

イケメントリオをまるで子分のように扱う私は、今日も女子からの冷たい視線が背中に突き刺さる。