ヤーサーと別れてから、私とヤーサーは話すことはなくなった。まるで最初から関わりがなかったかのように……。

月日は流れ、私たちは高校三年生になった。この頃には私はヤーサーのことなどすっかり忘れ、新しい恋をしていた。その相手はレティシアだ。だが、この気持ちを話してしまうとレティシアを傷付けてしまうと当時は思い、隠していたが……。

大切なそれぞれの進路を決める大切な年だ。そして、進路が決まった人は自動車学校へ通うことができる。

私は総合病院に看護助手として働くことが決まり、レティシアは県外の保育の専門学校へ通うことが決まり、イザベラは看護学校へ入学することが決まり、ヤーサーは製薬会社で働くことが決まった。

進路が決まるとすぐ私たちはバスに乗り、毎日自動車学校へ通って運転免許を取るために勉強する日々が続いた。残念ながらレティシアとは通う自動車学校が違ったものの、イザベラや他の仲のいい人とは同じだった。……その中にヤーサーもいた。