とある事情で無言になったら、超絶クールな婚約者様が激甘溺愛モードになりました。


「ふふっ、婚約者様に深く愛されてるのですね。羨ましいです」
「い、いえ、そんな愛されてるだなんて……」

 そんな風に言葉にされると、急に恥ずかしくなってしまう。なにせ自覚たのは昨日のことだ。

「今回の依頼も女性の魔道士でご指定されてたし、なによりそのブレスレット守護の魔法はハンパなく強力ですよ」
「え? ライオネル様は女性で指定されたのですか? それにそんなに強い魔法が込められてますの?」
「ええ、なんでも愛しの婚約者様に他の男が触れるのは許せないって、倍額払うから女性にしろと言ってたんですよ。それにそのブレスレットに国宝レベルの守護の魔法が込められています」

 思ってもいない情報に頭がついていかない。
 そんな嫉妬をするくらいライオネル様は思ってくれていましたの!? しかもこのブレスレットの守護の魔法は国宝級でしたの!?

「よほど大切な方でなければ、ここまでできませんよ」
「そ、そうでしたの……」

 つまりだ。ライオネル様はこのプレゼントを用意してくれた時から、大切にしてくれていたのだ。
 このプレゼントは七歳の誕生日にもらったものだ。ということは、本当に昔からわたくしを想ってくれていた?