どんなことでも、できるようになるまであきらめずに挑戦し続けてた。
何度も何度も失敗してやっと自分のものにして、そうやって血のにじむような努力を続けてきたのだ。だからこそ学業は常にトップだし、魔法にしても世界最高峰の認定魔道士の資格を取るのも夢じゃない。
悔しいことも悲しいこともたくさんあったのに、その瞳はいつも前を見ていた。
そんなライオネル様をずっとそばで見てきて、努力を惜しまないその姿にわたくしは愛を深めていったのだ。
「ハーミリア、こんな情けない男で本当にすまない。でも、君のためにもっとちゃんとするよ。僕は君なしでは生きていけないんだ」
歯が痛くて本当につらかったけれど、この日を迎えるためだったと思えばなんてことない。
ふわりと微笑めば、ライオネル様の涙がようやく止まった。
まだ赤みが残るアイスブルーの瞳で真っ直ぐにわたくしを見つめて、拾い上げた指先に艶やかな唇をそっと落とす。
「ハーミリア、これからは君に捨てられないように、惜しみなく愛を伝えるよ」



