王太子殿下に促されてソファーに腰を下ろしたけど、一瞬であの時の暴走したライル様が脳裏を掠ってひとりソワソワしてしまう。
「……どうした? ふたりとも顔が赤いぞ。暑いか?」
「い、いえ、なんでもありません。リアも大丈夫か?」
「はい……なんでもありませんわ」
ソワソワしてたのは、わたくしだけではなかったようだ。
「そうか、では本題に入る。ライオネルは生徒会の会計、ハーミリア嬢には昨年に引き続き書記をお願いしたい」
「また面倒なお願いですね」
「そう言うな、ライオネルもハーミリア嬢も信頼できるから頼みたいのだ」
ライル様はわたくしに「どうする?」というように視線を向けた。昨年と同じなら特に問題ないだろう。わたくしは返事の代わりににこりと微笑む。
王太子殿下の側近では、生徒会の役員をこなすのが物理的難しいので頼めない。それゆえわたくしたちに白羽の矢が立ったのだ。
「謹んでお受けいたしますわ」
「わかりました、僕も受けます」
「ありがとう、私にとっては学院最後の一年だ、よろしく頼む」
王太子殿下の言葉に少しだけしんみりしたけど、気持ちを切り替えて二年目の学院生活のスタートさせた。



