シルビア様は王太子殿下が最終学年に上がり、内々に婚約の打診がきたのでそれを受けたそうだ。
昨年の収穫祭で王太子殿下とふたりで過ごした時に、その慧眼と穏やかな人柄、シルビア様への秘めた想いに気付いて即決したと言っていた。
その後もふたりで視察に出かけては、民の暮らしを安定させるための議論を交わしたり、騎士団の業務について改善案を出したりしていると聞く。この国の将来は明るいと今から期待している。
ちなみにふたりきりの時は、お互いに愛称で呼んでいるらしい。恥ずかしがって教えてくれなかったけど、今度じっくり聞き出したいと思っている。
「今年は生徒会の役員はどうするのでしょうね」
「ああ、王女がシュラバンに嫁いで学園を辞めたから、再度選び直すと言っていた」
「そのことなんですけれど……実は昨日、私が副会長を任命されましたの」
「えっ! シルビア様が? すごいですわ! 王族以外でこの学年から選出されるなんて」
この学院の生徒会長と副会長は、王族以外で選ばれる場合は成績や家柄、それに授業態度や人柄まで細かく調査される。合格ラインに達していなければ、任命を受けられないのだ。



