「リア……すまない、ちょっと嬉しすぎて……」
「ふふ、こんなライル様もかわいらしくて素敵ですわ」
「僕はリアには格好いいとか、強いとか言われたい」
「もちろんライル様はカッコよくて、魔法の腕も世界屈指でお強いですわ」
ますます顔を赤くするライル様にさらに愛しさが込み上げて、もっとわたくしの言葉で心を乱してほしくなる。
「リア、もう……これ以上は……」
「ダメです。わたくしのこのあふれる気持ちをお伝えしないと気が済みませんわ」
「いや、でも」
「わたくし、ライル様が隣にいなくてずっと寂しかったのです。これからは決してそばから離れないで?」
「も、もちろんだ!」
「ふふ、わたくしのすべてを捧げてライル様を愛しますわ」
「す、すべて……!?」
ライル様はピシリと固まってしまった。なにかおかしなことを言っただろうか?
わたくしを抱きしめるライル様の腕に力がこもる。
「僕もリアを愛してる。世界で一番、誰よりもリアだけを愛してる」
「ライル様……」
鋭いアイスブルーの瞳は、激情の炎を灯してわたくしを射貫くように見つめている。
いつもの甘くとろけるような瞳とは違う、獲物を狙うような視線に目が逸らせない。
わたくしの火照った頬にライル様の手のひらが添えられる。少しだけひんやりして心地いい。
「リア、僕の女神」
掠れるような熱のこもった声に、そっと瞳を閉じる。
そして、ライル様の柔らかな唇が、わたくしの唇に優しく触れた。



