「ハーミリアさん、おはよう。まあ、今日はより一層酷い顔になっているわね」
「シルビア様、おはようございます。そんなにひどいですか?」
「そうねえ、屋敷から美容部員を呼び出したくなるくらいにはひどいわね」
きっと、昨日夜遅くまでライル様のことを考えていたからだ。こんなに長い間会うことすらないのが初めてて、少し心が折れそうになっていたのだ。
結局、最終的にライル様を信じると結論づけたのは、空が白み始めた頃だ。
早めに登校してクリストファー殿下が来るまでの時間を、シルビア様と話す時間にあてていた。
「ふふ、そんなわたくしに気付いてくださるのは、シルビア様だけですわ」
「友人を気にかけるのは当然のことですわ! それにこういう時くらいゆっくり来ても問題ありませんのに」
「それはわたくしが嫌なのです。シルビア様とお話しする癒しの時間がなれけば、今日という日を乗り越えられませんわ」
「また、そんなことを言って……」
シルビア様は褒められるのになれていないのか、わたくしが好意的なことを伝えるといつも頬を薄紅色に染めて恥じらうのだ。
その様子がたまらなくかわいらしい。シルビア様に婚約者ができたら、ぜひシルビア様の魅力について語りたい。



