とある事情で無言になったら、超絶クールな婚約者様が激甘溺愛モードになりました。

     * * *

 私は第三王女マリアンとして生を受け、周りから惜しみない愛情を注がれすべて思い通りにしてきた。

 それなのにこの学院に入学してからはなにかと邪魔が入り、うまくいかない。

「なんですって? テオフィル、本当なの? サザランドの第二皇子がハーミリアにご執心ですって?」
「はい、ハーミリア嬢をお守りすると公言されております。そのためマリアン様の指示で流していた噂も一部は沈静化しました」
「本当に忌々しい女ね……っ! ライオネル様に続いて帝国の第二皇子まで!」

 だけど、確か帝国の第二皇子は妾腹で後ろ盾はないに等しい。もしあの皇子がハーミリアを口説き落として帝国に行ったとしても、あの皇子の妻ではまともな待遇は受けられないだろう。

 そもそも女好きで節操がないと聞いたことがある。
 どうせチヤホヤされているのも、今だけだわ。

「うふふ、いいことを思いついたわ。あの皇子に接触するわよ」
「クリストファー殿下ですか?」
「そうよ、ハーミリアの今日の生徒会の仕事は免除してさっさと帰っていただきましょう。ローズ、貴女が代わりにハーミリアの仕事を片付けておいて」
「承知しました」