もっと求めて、欲しがって、お嬢様。





やっぱりあなたはCランク。

こんなときでさえ、私の顔色を伺うように優しく見つめてくる。

ここはもっと年上らしく強引にしてもいいと思うのに。



「…望んでるって…、まさかあのときの私の言葉も真に受けてるんじゃないでしょうね…?」



もし破談になって、そのあと嫁ぎ先が見つからなかったら。

あなたが責任をとって貰ってくれる?───なんて。



「真に受けています」



思わず引いてしまいそうになった手は、力ずくでも許されなかった。

こういうときは強引。
こういうときは聞き分けが悪い。



「……碇、」


「はい、」


「…夕食、冷めてたら許さないわよ」


「……え…、ゆうしょく……?」



・・・・・・・。


長らくの沈黙。

だんだん思い出したらしい執事の顔色は、サァァァァと変わってゆく。



「えっ、あっ、あーーっ!!申し訳ございません理沙お嬢様……っ!!
これですっ、この手と口が勝手に…っ、」


「その言い訳どうにかならないの」


「すっ、すみません……!!今すぐ温め直してきます…っ!!」