世話焼き教師は、天邪鬼ちゃんを離さない


「そんなこと言われても…」



こうしてメイド服着て接客してるだけでも、頑張ってるほうでしょ…。



とは、吉崎さんの目が本気すぎて言えない。



「…わかった、やるからその目やめて」



「あら?私は普通よ?あっ、おかえりなさいませ〜♡」



吉崎さんを見習…いたくはないけど、ここまで来たらやるしかない。



また新たなお客さんが2名来たため、さっきとは気持ちを入れ替える。



私はメイド、私はメイド……。



「お、おかえりなさいませっ…ご、ご主人様っ…♡」



ニコッ、と営業スマイルなるものをこれでもかというほど頑張って浮かべる。



死にたい。