「ありがとうございます!ってお礼を言ったら、『普通のことをしただけだから』って言いながらそのまま行っちゃって…カッコイイのにとっても可愛い子だったから、凄く記憶に残ってるんだ」



そこまで言われて、やっと少しだけ思い出した。



「あー…もしかして、うさぎのハンカチだったりする?」



「そうそう!!ほら、これ!」



ポケットから出したハンカチは、たしかにあの時と同じもので。



「同じクラスになりたかったのに、惜しくも隣のクラスで悔しかったんだ…。声をかけようにも、勇気が出なくて…。だから、今こうして話せてるのが凄く嬉しいっ!ありがとうっ」