怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~

初めて与えられるこの痛みが、彼からで嬉しい。そんな気持ちでいっぱいになる。

「相良さん」

「なんだ?」

「好き、です」

相良さんの頬に手を伸ばす。彼はその手を取り、応えるように優しく唇を指先に押し付けた。

優しく、時に獰猛に彼が私を快楽の渦に巻き込む。すっかり力の抜けきった身体を揺さぶられ、次第に生まれる心地よさに私は身を委ねた。


ふわふわとしたものに身体が包まれて気持ちがいい。あったかくて、ずっとこうしていたい。

「ん……」

夢心地から意識が引き上げられ、うっすらと目を開けると知らない部屋と真っ白な天井。そして、カーテンの隙間からキラキラとした朝日が射しこんでいるのが見えた。

「おはよう。起きたか」

「え、うわぁ!」

寝ている自分の背後から、低い声が聞こえて飛び起きる。

「相良……さん」

一糸まとわぬ逞しい上半身を晒しながら、優しく目元を和らげている相良さんと目が合った。

そうだ。私、昨夜は……。