怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~

「あ、あん」

互いの身体を絡ませ、唇をぶつけ合うようにキスをしながら彼のベッドへなだれ込む。いつの間に服を脱がされたのか思い出す余裕もなく、私は一糸まとわぬ姿で相良さんに組み敷かれていた。

「綺麗だな」

彼もまた均整のとれた体躯をさらし、その逞しい胸板にドキリとする。

「あ、もうくすぐったいです」

重ねたままの唇を外し、そのまま首筋へ移動する。そして胸の膨らみをまさぐられながら敏感な部分を口に含まれるとむず痒いような熱い感覚に息が上がる。

「気持ちいいか?」

「……んっ、はい」

「可愛いな」

そんな会話すらこそばゆくて、熱を持った顔を両手で覆いたくなる。そして相良さんが私の腰を引き寄せた瞬間、お互いの視線が交差した。

「お前のすべてを全部俺のものにしたい」

その言葉の意味を理解して、私はゆっくりと頷いた。

「真希……っ」

情欲を孕んだ目をして相良さんが私に覆いかぶさり、体重をかける。それと同時に私は唇を噛んで下腹部を震わせた。

「大丈夫か?」

眦からこめかみを伝う涙に気づいた相良さんがそれを唇で掬う。私は声を発する余裕もなくこくこくとただ頷いた。