怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~

「お疲れ」

「お疲れ様です。早かったですね」

「ああ、担当している患者の容態も落ち着いていて最近は急な呼び出しも少ない。まぁまぁ時間に余裕がある。今だけな」

医者と付き合っている友人の話をたまに聞くけれど、なかなかゆっくりした時間が取れず、せっかく会えても途中で呼び出しがかかればデートは中断されるとぼやいていた。だから、こうして相良さんと外で会えるだけでも幸せなのかもしれない。

「今日は車で来てないから歩きだぞ」

相良さんはいつも自家用車で出勤している。今日に限って車じゃないなんて珍しい。

「じゃあ、今日はこれから飲みに行くんですね?」

「当たり」

ん? ちょっとまって、車で来てないってことは、最初から私を飲みに誘うつもりだったとか?

初めて相良さんと飲みに行く期待に胸を膨らませ、早々にその場をあとにした。