怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~

あぁ、ダメ、やっぱり緊張する!

しかもあんなふうにキスされた後じゃ、なおさらギクシャクしちゃうよ。

思い出せば思い出すほどキスの感触が鮮明に蘇る。あまりにも驚きすぎてそれが心地いいのか味わう余裕もなかったけれど、記憶にあるのは確かな唇の温かさと柔らかさだった。

『俺も同じだ。それだけは言わせてくれ、だから謝ったりなんかしない』

意識しないようにしていても相良さんの言葉がずっと耳に残っていて、あれってどういう意味? 俺も同じって、好きな人としかキスしないってことだよね? だったら、その好きな人って、もしかして……。なんて都合のいいように考えてしまう。

自惚れ自惚れ! 相良さんが私のこと好きなわけないじゃない。

だって、もうフラれたんだし!

ブンブンと頭を振って馬鹿な妄想を振り切る。

仕事が終わり、相良さんに言われた通り従業員専用出入口の前で待っていると、すぐに相良さんが現れた。