顔を見合わせれば互いに自然と笑みがこぼれ、聖一さんが私の肩を引き寄せる。

「俺にとって真希はこの世でたったひとつの〝たからもの〟なんだ。一生をかけて大切にすると誓うよ。お腹の子どもも」

「はい」

〝たからもの〟だなんて、改めて言われるとなんだかこそばゆい。

「私だって守られてばかりじゃありませんよ、愛する人のそばで支え続けていきたい気持ちは私も同じです。聖一さんは私のすべてですから」

すると、聖一さんが一瞬照れたように顔を赤らめ、うっかりにやけそうになったのか口元を手で押さえた。

「馬鹿、いきなりそういう恥ずかしいこというなよ」

「恥ずかしいことって、どうしてですか? あれ? 聖一さん、顔赤くないで――」

「うるさい」

私の言葉を遮るように聖一さんが唇を塞いだ。

「んんっ」

呼吸さえも飲まれる。そして宙を掻きながら行き場を失った手を彼が掴んで指を絡めてきた。

「聖一さん、私の密かな夢を聞いてくれます?」

「なんだ?」

「その……」