怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~

翌日の朝。

自分勝手な行動に後ろめたさを感じつつ栗原さんに電話をかけた。そしてこれまでの事情を全部話すと、彼女は根掘り葉掘り聞くことはせず、笑って背中を押してくれた。ほんの少しの間だったけれど、私の中ですでに情が沸いていて思わず電話口で涙ぐんでしまった。

『最初からなんか訳ありな感じの子ね~なんて思っていたけれど……そう、とにかく頑張りなさい。ほら、泣かないの』

「はい」

『じゃあ、元気でね』

栗原さんとの電話を終え、朝食の買い出しに近所のコンビニへでかけた聖一さんを待つ。

昨日、聖一さんはここへ泊った。彼は片時も離さないというようにずっと私を抱きしめて寝てくれた。やっぱり畳に布団一枚でひとり寝るのは空しい。だからか、昨夜は久しぶりによく眠れた気がした。

しばらくしたら聖一さんが帰ってくる。そして午後には彼の実家へ行く予定だ。

今度こそお父様に認めてもらえたらいいんだけど……。

彼は明日にでも私をアメリカへ連れて行く気でいる。急にまた引っ越すことになり、昨夜は荷物の片付けやらに追われなんだか一気に慌ただしくなった。

「もう少しでパパ帰ってきますからねー」