少し伸びた癖のある黒髪を後ろに撫でつけ、切れ上がった目元は少し険しい印象だけど、その精悍な顔つきには確かな既視感があった。
まさか、だよね……そんなわけ――。
「ここはどこ? 私は誰? ってな状態でもなさそうだな、真希」
確かにここが病院だということは部屋の雰囲気でわかるし、ベッドに寝かされてなにかの処置をされているのも理解できる。
信じられないのは、白衣を着て高い位置から見下ろす目の前の彼の存在。
「さがら、さん?」
人違いでは?と一瞬思ったけれど、私の口から自然とその名前がこぼれていた。
彼は昔から背が高くて身長一八〇はあったはずだ。また目の前の彼もベッドに寝たままの状態でも高身長だとわかる。それに、私の名前をはっきり「真希」と呼んだ。しかも聞き覚えのある声で。
まさか、だよね……そんなわけ――。
「ここはどこ? 私は誰? ってな状態でもなさそうだな、真希」
確かにここが病院だということは部屋の雰囲気でわかるし、ベッドに寝かされてなにかの処置をされているのも理解できる。
信じられないのは、白衣を着て高い位置から見下ろす目の前の彼の存在。
「さがら、さん?」
人違いでは?と一瞬思ったけれど、私の口から自然とその名前がこぼれていた。
彼は昔から背が高くて身長一八〇はあったはずだ。また目の前の彼もベッドに寝たままの状態でも高身長だとわかる。それに、私の名前をはっきり「真希」と呼んだ。しかも聞き覚えのある声で。



