あとは私の気持ち次第って状況が続いているわけで。

 そりゃ、美緒がしびれを切らすのも無理はないよね……。

 ――だけど。

「……まだ、よくわからなくて」

 私は気まずい気持ちになりながらも答えた。

 昔から今に至るまで、一貫してりっちゃんを大好きだって気持ちは変わらない。

 でも、りっちゃんを女の子だって思い込んでいた時と、同じ気持ちなんだよね。

 りっちゃんの行動にはドキドキさせられっぱなしだけど、小学生の時からそれもあったし……。

 性別なんて関係なく、りっちゃんは今も昔もかっこいいから。

 だからりっちゃんが男の子だって知った今でも、気持ちの変化が無いのってどうなんだろうって思っちゃう。

 結局、私はりっちゃんを男として見てないんじゃないかな?

 そんな自分の複雑な気持ちを、私が美緒に説明すると。

「まあ、すごく真剣に律くんへの自分の気持ちを考えてるのは分かったわ。真面目な柚葉らしいねえ」

 って、感心したように言う。