「腹減ってるから特盛とか余裕」とか、「天ぷらそばじゃ足りないかもって思ってたくらい」だとか。
私に気を遣わせないために、りっちゃんがそう言っているんだって分かる。
さりげないりっちゃんの優しさは、本当にかっこいい。
改めてりっちゃんの魅力に感銘を受けながらも、私は席を取っていてくれた美緒の方へと向かう。
「柚葉、券売機のところで律くんと話してなかった?」
席につくなり、美緒が尋ねてきた。
「うん。特盛カツ丼しか残ってなくて困ってたら、りっちゃんが天ぷらそばと交換してくれて……」
簡単に説明すると、美緒は「え!」と声を上げた。
「なんだそのさりげない優しさは! 見た目も運動神経もいい上に、中身まで完璧なの⁉ マジゆずにとっての王子様じゃんっ!」
興奮した様子で、鼻息荒く美緒が言う。
「お、王子様だなんて……。大袈裟だよ」
割り箸をふたつに割りながら答える私だったけれど、確かにりっちゃんは中も外も完璧にかっこいい。
なんで私みたいな地味な子を好きなんだろう、って不思議になるくらいだ。
私に気を遣わせないために、りっちゃんがそう言っているんだって分かる。
さりげないりっちゃんの優しさは、本当にかっこいい。
改めてりっちゃんの魅力に感銘を受けながらも、私は席を取っていてくれた美緒の方へと向かう。
「柚葉、券売機のところで律くんと話してなかった?」
席につくなり、美緒が尋ねてきた。
「うん。特盛カツ丼しか残ってなくて困ってたら、りっちゃんが天ぷらそばと交換してくれて……」
簡単に説明すると、美緒は「え!」と声を上げた。
「なんだそのさりげない優しさは! 見た目も運動神経もいい上に、中身まで完璧なの⁉ マジゆずにとっての王子様じゃんっ!」
興奮した様子で、鼻息荒く美緒が言う。
「お、王子様だなんて……。大袈裟だよ」
割り箸をふたつに割りながら答える私だったけれど、確かにりっちゃんは中も外も完璧にかっこいい。
なんで私みたいな地味な子を好きなんだろう、って不思議になるくらいだ。



