その日の昼休み。
いつものように、美緒と一緒にお弁当を食べようと通学バッグの中を見た私だったけれど。
「あれ……?」
なんと、お弁当が見当たらなかった。
バッグの中身を全部出しても、見つからない。
「柚葉、どうしたの?」
バッグをひっくり返している私を美緒が不思議そうに見つめていた。
「それが……。お弁当が無くてさ」
「えっ、マジ? 家に忘れてきたんじゃない?」
目を見開いて尋ねる美緒に、私は首を横に振る。
「うーん、それは無いと思う。朝お母さんに渡されて、確かにバッグの中に入れたのを覚えているから……」
「えー、なんでないんだろ? 今日は体操着も無かったし……。なんか不審な点が多いね。もしかして柚葉、嫌がらせされてない?」
察しのいい美緒は、私の私物が短時間でふたつもなくなったことでそういう考えに行き当たったみたいだ。
かくいう私も、体操着だけなら私の勘違いかも……と思えたけど、入れたはずのお弁当が無いこの状況には、疑いを抱かざるを得ない。
そしてすでに、犯人の心当たりだってある。
――だけど。
いつものように、美緒と一緒にお弁当を食べようと通学バッグの中を見た私だったけれど。
「あれ……?」
なんと、お弁当が見当たらなかった。
バッグの中身を全部出しても、見つからない。
「柚葉、どうしたの?」
バッグをひっくり返している私を美緒が不思議そうに見つめていた。
「それが……。お弁当が無くてさ」
「えっ、マジ? 家に忘れてきたんじゃない?」
目を見開いて尋ねる美緒に、私は首を横に振る。
「うーん、それは無いと思う。朝お母さんに渡されて、確かにバッグの中に入れたのを覚えているから……」
「えー、なんでないんだろ? 今日は体操着も無かったし……。なんか不審な点が多いね。もしかして柚葉、嫌がらせされてない?」
察しのいい美緒は、私の私物が短時間でふたつもなくなったことでそういう考えに行き当たったみたいだ。
かくいう私も、体操着だけなら私の勘違いかも……と思えたけど、入れたはずのお弁当が無いこの状況には、疑いを抱かざるを得ない。
そしてすでに、犯人の心当たりだってある。
――だけど。