改めて時の流れを感じつつも、ふた回り位大きい体操着を来た私は、体育館へと駆けこんだ。
「あれ、柚葉。体操着あったんだね」
まだ授業は始まっておらず、美緒が私の方に駆け寄ってきた。
「ううん、結局無かったんだ……」
「え、じゃあ今着てるやつは……。あ! これ律くんのじゃん!」
うちの学校の体操着には、肩の部分に個人名が刺繍されている。
『氷室律』と書かれた刺繍を見て、美緒は驚いたように言った。
「そうなんだ。体操着を捜してたら、りっちゃんが貸してくれて」
「マジ!? もうあんた達付き合ってるみたいじゃん!」
なぜかとても興奮した様子で美緒が言う。
「え……? 体操着借りたくらいで付き合ってるみたい、って……?」
教科書やノートを友達に貸すことなんて、特別な感情が無くてもよくあることだけど……。
そう思った私は、怪訝な顔をした尋ねた。
「柚葉知らないの⁉ うちの学校、彼氏彼女になると体操着を交換して着るっていう文化があるんだよ! ほら、おっきめの着てる女子何人かいるでしょ⁉」
「あれ、柚葉。体操着あったんだね」
まだ授業は始まっておらず、美緒が私の方に駆け寄ってきた。
「ううん、結局無かったんだ……」
「え、じゃあ今着てるやつは……。あ! これ律くんのじゃん!」
うちの学校の体操着には、肩の部分に個人名が刺繍されている。
『氷室律』と書かれた刺繍を見て、美緒は驚いたように言った。
「そうなんだ。体操着を捜してたら、りっちゃんが貸してくれて」
「マジ!? もうあんた達付き合ってるみたいじゃん!」
なぜかとても興奮した様子で美緒が言う。
「え……? 体操着借りたくらいで付き合ってるみたい、って……?」
教科書やノートを友達に貸すことなんて、特別な感情が無くてもよくあることだけど……。
そう思った私は、怪訝な顔をした尋ねた。
「柚葉知らないの⁉ うちの学校、彼氏彼女になると体操着を交換して着るっていう文化があるんだよ! ほら、おっきめの着てる女子何人かいるでしょ⁉」



