好きにさせるから、覚悟しろよ ~再会した幼なじみがめちゃめちゃ迫ってきます〜

「えっ、で、でもりっちゃんは……」

「俺はTシャツでいいよ」

 事も無げにりっちゃんが答えるけれど。

 十月のこの時期に、半袖姿はとても寒そうな恰好に見えた。

「で、でもその恰好じゃ寒くない……?」

「そんなに寒くないよ。それに今日男子はバスケらしいから、むしろ長袖だと暑くなる」

 確かに、全力で球技に取り組む男子たちは、真冬でも半袖になっていた覚えがある。

 じゃあいいのかな、お借りして……。

「あ……。ありがとう」

 お言葉に甘えることにした私がお礼を言うと、りっちゃんは口元だけで小さく笑って、それ以上は何も言わずに教室から出て行ってしまった。

 りっちゃん、やっぱり優しいしかっこいい……。

 りっちゃんのことを考えて、しばらくぼんやりしてしまう私だったけれど、体育の授業が迫っていることに気づき、慌てて更衣室に戻った。

 みんなはすでに体育館に移動してしまっていたようで、誰もいない更衣室で急いで着替える私。

 りっちゃんの体操着はぶかぶかで、手がほとんど隠れてしまうくらい袖が長かった。

 昔は私と身長そんなに変わらなかったのになあ。