「謝るなら、早く男の俺のことも好きになって」

「え!?」

　またもや予想外の言葉を放たれて、私は驚愕してしまう。

「ごめんごめん、冗談」

　りっちゃんがぽんぽんと私の頭を優しく叩いて、ちょっと笑いながら言った。

　私はなんて返したらいいか分からなくて、ただ顔を赤くする。

　――やっぱりりっちゃんは、昔も今も変わらずにとんでもなくかっこいい。

　整った顔も、すらりとしたスタイルも、立ち振る舞いも、冗談の言い方でさえ。

　大好きだよ、りっちゃん。

　だけどまだ、これが恋なのかどうかが私には分からないのだった。