こんなに素敵なりっちゃんと友達であることが嬉しすぎて、私は弾んだ声でお礼を述べる。

 するとりっちゃんは表情を緩ませて、優しい口調でこう言った。

「あいつ、頑張ってるゆずに敵わなくなって悔しんだよ。あんなやつのこと、気にすんな。これからも頑張ろ」

「うん……」

「また変なこと言われたら俺に言って。何があっても、俺がゆずを守るから」

 小さく微笑みながら、私の頭を撫でるりっちゃん。

 かっこいい上に優しいなんて……りっちゃん完璧すぎだよ。

 りっちゃんに触れられたことで、私の心臓はドキドキと音を立てた。

 女の子相手なのに、なんでこんなに胸が高鳴るんだろう。

 きっとりっちゃんが、どんな男の子よりもかっこいいからだよね。

 やっぱり私は、りっちゃんが大好きだな。

 ずっと友達でいられますように。

 ――そんな風に、小学生の時の私がこの公園でそんなことを思ったのを、高校二年生の私は思い出していた。

 女の子だって思い込んでいた時から、りっちゃんにはすごくドキドキさせられていたんだよね、私……。

 ひょっとすると本能では男の子って気づいていたのかな?