正直に自分の気持ちを吐露する私。

 するとりっちゃんは安心したかのように小さく息を吐いた。

「なんだ。それならよかった。めっちゃ否定されたからゆずに嫌われてるのかと思った」

「え! 私がりっちゃんを嫌うわけないじゃない!」

 私が必死になってそう言うと。

 りっちゃんは私に視線を合わせて、どこか悪戯っぽく微笑んだ。

 ドキリと心音が大きくなる。

 小学生の時には感じられなかった、色気のある男の子の微笑みだった。

 あの頃は女の子だって思い込んでたせいで、余計にりっちゃんの成長を感じてしまう。

「じゃあ俺のこと好き?」

 私を真っすぐに見つめながら、尋ねてくるりっちゃん。

 強い視線をぶつけられて、私の全身は固まってしまう。

「え、えっと……」

 ドキドキしすぎちゃって、うまく言葉が出てこない。

 確かに性別は思っていたのとは違ったけれど、相変わらずクールではっきりものを言うりっちゃんは、やっぱりかっこいい。

 男の子だろうが女の子だろうが、私がりっちゃんを大好きなことには変わりない。