「ま、私は律の従妹だからね? 柚葉ちゃんは律と別れたらそれで終わりだけど、親族は一生縁が切れないんだから。私まだまだ諦めてないんだからね! ふふ、次会った時は律と柚葉ちゃんが別れてますよーに」

 と、不敵な笑みを浮かべる玲奈ちゃんに私は苦笑いを浮かべるしかなかった。

 た、確かに親族っていうカードはなかなか強いよね……。

 でも、玲奈ちゃんのその言葉を聞いても私は全然不安にならなかった。

 だって、りっちゃんは私の誕生日にこう言ってくれたから。

 『これからずっとよろしく、ゆず。一生離す気は無いから』って。

 今思い出すだけで、身もだえしちゃうほどの嬉しい言葉。

 もちろん私だって一生離れる気は無いからね、りっちゃん。

「今日も寒いな」

 ベンチで隣に座るりっちゃんが白い息を吐く。

 いつものように、私はりっちゃんと一緒に下校していた。

 付き合う前から一緒に帰ってはいたけど、最近は帰り道にある公園で寄り道するのが習慣になっていた。

 そう、小学生の時からふたりでよく一緒に遊んだあの公園だ。

「ほんとだね~」