サプライズにまだ気持ちが追い付いていない私が、りっちゃんに目を合わせると。

「誕生日おめでとう、ゆず」

 そう言ったりっちゃんの笑顔は、ろうそくで照らされていて、神秘的な美しさを放っていて。

 今までで一番かっこいいりっちゃんだった。

 まさかこんな嬉しいサプライズまで用意してくれていただなんて……!

「ありがとう……! りっちゃん!」

 感極まった私は、涙声でお礼を言う。

 それを見たりっちゃんは小さく頷いて、一際嬉しそうに表情を緩ませたのだった。