好きにさせるから、覚悟しろよ ～再会した幼なじみがめちゃめちゃ迫ってきます〜

「放課後、単発のアルバイトに行ってお金貯めてたんだよ。ちょっと小遣いだけじゃ盛大に祝えなそうで」

「えっ……⁉」

　まさかのりっちゃんの言葉に、私は驚愕する。

　誕生日のお祝いのために、りっちゃんがアルバイトを……⁉

　私のために、そんなことをしてくれていたなんて。

　一緒に帰れなくて寂しくて、もしかしてもう玲奈ちゃんに気持ちが傾いているのかなって私は思ってしまっていた。

　――私の馬鹿。

　りっちゃんは、いつだって私の味方だったじゃない。

　六年間も離れていたのに、好きで居続けてくれたじゃない。

　そんなりっちゃんの気持ちを、一瞬でも疑ってしまったなんて。

　本当に私は馬鹿だ。

「ちゃんとお金が溜まったらゆずを誘おうと思ってたんだけど、目標額までいくかが結構ギリギリになっちゃって。当日にいきなり誘う形になっちゃってごめん」

　まったく謝る必要のないことでりっちゃんが謝罪をしてきたので、私はぶんぶんと首を横に振る。