美緒がちょっと不満げに言う。
確かに、りっちゃんと昔からの知り合いであることを美緒に話すのは別に問題はなかったはずだ。
だけど今の今まで性別を勘違いしてしまっていたことで頭がいっぱいで、なんとなく自分からりっちゃんの話題を出せずにいたんだ。
「あ……なんだか話すタイミングが無くて。でも本当に私たち、小学五年生の時からの友達なんだ」
「そんなに前から知り合いなんだ! でも別に付き合ってるわけじゃないってこと?」
私の不自然な言い訳を特に気にした様子もなく、美緒がまた尋ねてくる。
「う、うん。そうだよ!」
とにかく付き合っていることを否定したかった私は、勢いよく肯定した。
だって実際にそんなつもりはなかったし、いまだに男のりっちゃんを私の心が受け入れてないし……。
すると、「なんだー、そうなの?」とか「びっくりしたけど、違うんだね」なんて、美緒やクラスの女子たちが口々に言う。
その様子に安堵する私だったけれど。
……あ。
そういえば、りっちゃんの「ゆずが彼女だよ」って発言を全否定しちゃった。
りっちゃん、どう思ってるんだろ……?
確かに、りっちゃんと昔からの知り合いであることを美緒に話すのは別に問題はなかったはずだ。
だけど今の今まで性別を勘違いしてしまっていたことで頭がいっぱいで、なんとなく自分からりっちゃんの話題を出せずにいたんだ。
「あ……なんだか話すタイミングが無くて。でも本当に私たち、小学五年生の時からの友達なんだ」
「そんなに前から知り合いなんだ! でも別に付き合ってるわけじゃないってこと?」
私の不自然な言い訳を特に気にした様子もなく、美緒がまた尋ねてくる。
「う、うん。そうだよ!」
とにかく付き合っていることを否定したかった私は、勢いよく肯定した。
だって実際にそんなつもりはなかったし、いまだに男のりっちゃんを私の心が受け入れてないし……。
すると、「なんだー、そうなの?」とか「びっくりしたけど、違うんだね」なんて、美緒やクラスの女子たちが口々に言う。
その様子に安堵する私だったけれど。
……あ。
そういえば、りっちゃんの「ゆずが彼女だよ」って発言を全否定しちゃった。
りっちゃん、どう思ってるんだろ……?



