玲奈ちゃんの弾んだ声が、私の言葉を遮ってしまった。

 そして玲奈ちゃんは瞳を輝かせて、大層嬉しそうな顔をしながらこう言った。

「実は昨日ね! 律に『六年間も離れてたんでしょ? そんな何年も離れていた柚葉ちゃんが、ずっと律のことを想い続けてるわけないじゃん』って言ったの! やっぱりそうだった……っていうか、そもそも柚葉ちゃんは、律に恋すらしてなかったんだね! だって律のこと、女の子だって思ってたわけだしさっ」

 途中までの私の話を聞いて、玲奈ちゃんはそう結論付けたようだった。

 りっちゃんの長年の私への想いは、一方通行だったんだって。

 一方通行?

 私はりっちゃんに、恋すらしてなかった……?

 ――ううん、違う。

 今までのことを私は思い出した。

 小学生の時、かっこよくていつも私を助けてくれるりっちゃんに、ドキドキしていたこと。

 そして高校生になって再会した今、毎日ドキドキさせられっぱなしであること。

 私の気持ちをいつも第一に考えて、私がピンチになれば手を差し伸べてくれて、常に優しい言葉を言ってくれるりっちゃん。