「だから昼休みに律に聞いたんだ。律は柚葉ちゃんのことを好きなのかって。そしたら律、小学生の時からずっと想い続けてるって答えて。……そんな話聞いたことないから、私びっくりしちゃったよ」

「…………」

 どこか悲し気に言う玲奈ちゃん。

 私は言葉が出てこない。

 そういえば、昼休みはいつも通り私は美緒と一緒に過ごしたんだけど。

 りっちゃんは、玲奈ちゃんに誘われて学食に行っていたっけ。

 そこでこんな話をしていたとは……。

「でさ。柚葉ちゃんはぶっちゃけどうなの?」

「――え?」

「柚葉ちゃんも律のこと、好きなの?」

 神妙な面持ちで聞いてくる玲奈ちゃん。

 自分の想いを他人に言うのはなんだか恥ずかしくて「そ、そんなことないよ」ってつい言ってしまいそうになる私。

 でも、ダメだ。

 そんなことしたら、りっちゃんにも玲奈ちゃんにも失礼だよ。

 ふたりは真剣に、正直に、自分の気持ちを相手に伝えているんだから。

「――実はね。私、最近までりっちゃんのことを女の子だと思い込んでて」