「え!?」

　思わず驚きの声を漏らしてしまう私。

　りっちゃんを取り囲んでいたクラスメイト達も、驚愕の眼差しを私に向けている。

「えっ、ちょ、ちょっとどういうことなの!?　柚葉と律くんがっ？」

　美緒が忙しく首を振って私とりっちゃんの顔を交互に見ながら、慌てた様子で言う。

　えっ！

　ちょ、ちょっと待ってっ。

　「もう離さないから」って、やっぱりそういう意味だったの⁉

　でも私の「大好き」にはそんなつもりはなかったし！

　だってほんの数時間前までりっちゃんを女の子だって思ってたんだからっ。

「ち、違うよ！」

　混乱しながらも、とにかく否定しなければと思った私は必死になって言った。

「えっ、違うの？」

「ふたりは付き合ってるんじゃないってこと？」

　美緒と共に、りっちゃんに質問した女子も前のめりになって尋ねてくる。

　イケメンりっちゃんの彼女について、みんなやっぱり気になるみたいだった。

「う、うん！　確かにりっちゃんとは小学生の頃塾が一緒で、仲は良かったんだけど……！」

「え、そうなの!?　柚葉全然そんなこと言ってなかったじゃん！」