でも玲奈ちゃんと一緒に暮らすことを嫌だとは思ってないみたいで、拒否するような言葉は出てこない。

 ……りっちゃんは私を好きだって言ってくれた。

 会えない間も、ずっと想い続けていたって。

 話の内容からすると、どうやらふたりとも少し前までアメリカに住んでいて、交流があったみたい。

 たぶん、私がりっちゃんと会えなかった六年間、ずっと。

 それでも玲奈ちゃんじゃなくて私を好きでいてくれたりっちゃんの言葉が、嘘とは思えなかった。

 でも、りっちゃん好き好きオーラ全開の美少女と、ひとつ屋根の下で一緒に暮らしたりなんかしたら。

 りっちゃんの気持ちは傾いてしまうんじゃない?

 モヤモヤを通り越して、胸に痛みすら感じられてきた。

 なんだろう、この痛み。

 やっぱり私、りっちゃんのこと――。

「ねー、もう家入ろうよー。……あ、柚葉ちゃんまた明日ねー!」

 りっちゃんに向かって口を尖らせてかわいらしくねだると、私に満面の笑みを浮かべて手を振る玲奈ちゃん。

 すごく明るくて、いい子そうだ。