気心の知れた友人に対する気安さが、りっちゃんの言葉の中には含まれているように私には思えたんだ。

「いいじゃなーい! だって久しぶりなんだも~ん」

 ぺろりと舌を出して、かわいらしく笑ってその子が言う。

 女の私から見ても、キュンとしてしまいそうになるくらいのキュートな笑顔だった。

 りっちゃんは「まったくもう」と呟いて、呆れたように笑う。

 それは明らかに、その子に気を許している表情だった。

 本当に一体、この子は誰なんだろう……?

 呆然としたまま、私がその子を見つめていると。

「……あ。ごめんゆず。こいつは俺の従妹の玲奈だよ」

 ハッとしたような顔をしてから、りっちゃんが言った。

 従妹……?

 つまりりっちゃんと玲奈ちゃんは親族で、幼い頃から付き合いがある間柄というわけだ。

 従妹に対してならば、あまり私以外の女の子と仲良くしないりっちゃんが、玲奈ちゃんとは親し気な様子なのは納得できる。

 だけどなんだろう……。

 胸がモヤモヤしちゃって、落ち着かない。

 ――だけど。