その日の帰り。

 いつものように、わたしはりっちゃんと一緒に帰路についていた。

 最近は側にいるだけでドキドキが止まらない上に、誕生日のことまで想像してしまって、いつも以上にふわふわした気持ちになってしまっていた。

 今日の学校での出来事とか、友達のこととか他愛のない話をいつも通りしながらも、ドキドキが止まらない。

 すると、ちょうどりっちゃんの家の前に辿り着いた時だった。

「なんか今日のゆず、顔赤くない?」

「えっ……!?」

 りっちゃんに指摘され、焦る私。

「最近いつもほんのり赤いなとは思ってたんだけど……。今日特に赤い」

 首を傾げなら私の顔を見つめてくるりっちゃん。

 最近すぐに赤面しちゃってたことも気づかれていたとは……!

 それに見つめられるとますます赤くなっちゃいます!

「熱でもあるの? 風邪ひいた?」

「い、いや! そ、そんなことないよ! 大丈夫だからっ」

「ほんと? ゆずはいつも無理するからなあ」

 目を細めて信用できないという顔をして、さらに見つめてくるりっちゃん。