美緒に背中を押されるようなことを言われて考えているうちに、私はそういう考えに行き当たったんだ。

「そうだね。そろそろちゃんとしようと思う。もうちょっとだけ自分の気持ちと向き合って、考えが変わらなければ……りっちゃんの側にいたいって、伝えるよ」

 私がそう答えると、美緒は少し驚いたような顔をした後、満足そうに微笑む。

 そして「あ、そうだ!」と何かを思いついたような声を上げると。

「柚葉もうちょっとで誕生日じゃない? 律くんも柚葉の誕生日は知ってるんだよね?」

「う、うん。小学生の時は、お祝いしてくれたけど……。そういえば私誕生日もうすぐだったね」

 最近いろいろなことがありすぎてそんなことすっかり忘れていた。

「それならきっと今年も律くんがお祝いしてくれるってー! その時にちゃんと自分の気持ちを伝えればいいじゃん!」

「な、なるほど!」

 私の誕生日まではあと一週間くらい。

 それまでりっちゃんへの気持ちをしっかり考えて、「やっぱり大好き!」っていう結論になったら。

 誕生日の日に、私からりっちゃんに告白することにしよう。